広い地域に生息し、特徴の違いも大きいアンタエウスオオクワガタ



アンタエウスオオクワガタは、中国、東南アジア、中央アジア、中東と広くに分布しています。
生息地が広い故にアンタエウスは同じ種といっても地域によって見た目の差も大きく、マレーシア産のアンタエウスとヒマラヤ産のアンタエウスとでは、別の種類のクワガタではないかと思うほど見た目が違います。距離もかなり離れていますし、気候も全く違うので当たり前といえば当たり前ですね。



産地にこだわるブリーダーの間では、一般的にアンタエウスオオクワガタは、
マレー系(ベトナム南部、マレー半島)
インドシナ系(ミャンマー東部、タイ、ラオス、ベトナム北部、中国雲南省南部)
ヒマラヤ系(ネパール、インド北東部、ブータン、ミャンマー北部)
の3つに分けられていました。

2010年には3つの亜種に整理され、
マレー系はDorcus antaeus datei
インドシナ系はDorcus antaeus miyashitai
ヒマラヤ系はDorcus antaeus antaeus(原名亜種)
と区別されています。

その中でも私はやはり、原名亜種であるヒマラヤ系のアンタウスが一番好きですね、
およそ今から10~15年前、インドアンテの名で大ブームになったアンタエウスもこのヒマラヤ系に分類されます。

アンタエウスオオクワガタの亜種ごと、もしくは地域ごとの形質の違いとして、南東に行くほど身体が小さく、光沢は鈍くなり、内歯が下に移動し内側に向く傾向があります。
つまり最も北西に分布しているヒマラヤ系アンタエウスはアンタエウスオオクワガタの亜種の中で最も身体が大きく、最も光沢が強く、最も内歯が外歯に近くかつ上側を向いている(国産のオオクワガタ(dorcus hopei binodulosus)のアゴに近い形状)ということです。
好みは人それぞれと言えど、やはり最高のアンテはヒマラヤ系アンテだと確信しています。



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インドアンテが生息する環境



インドというと、暑いイメージがありますが、アンタエウスオオクワガタが生息しているのは、
ベンガル州北東部やヒマラヤの麓、シッキム州周辺になります。
山岳地帯であり、中国、ブータン、ネパールなどと接している地域です。
緯度は奄美大島とほとんど変わりませんが、標高が高いので最高気温は8月でも20度を少し上回る程度と低めです。

インドアンタエウスの有名な産地であるベンガル州ダージリン地方(標高2,024m)の年間の平均最高気温と平均最低気温、そして降水量を見てみましょう。

気温 降水量(mm)    

 1月 3.3~9.9 17
 2月 4.6~11.6 15
 3月 7.9~15.5 41
 4月 10.9~18.6 86
 5月 13~19.2 166
 6月 14.9~19.7 468
 7月 15.5~20.2 710
 8月 15.5~20.2 529
 9月 14.8~20.2 375
10月 11.6~19 121
11月 7.5~15.6 15
12月 4.6~12.3 4

ヒマラヤの麓であり標高が高いこと、アンタエウスオオクワガタが低温種であることから、もっと寒冷な気候をイメージしていたかもしれませんが、冬の気温は鹿児島市とほとんど同じです。意外と暖かいんです。
ケッペン=ガイガーの気候分類ではCwb(温帯夏雨気候)に分類されます。
降水量を見ていただければ分かるとおり乾季と雨季がはっきりしており、年間気温の変動は11.2℃と熱帯と違い寒暖差もあります。
日本でも夏場の温度管理にさえ気を付ければ十分飼育が可能であると言えるでしょう。