温度管理しなくてもオオクワガタを育てることは可能です


大型サイズのオオクワガタを算出するために温度管理は必須になってきますが、
家に温度管理できる設備が無いという人も多いと思います。
今回はそういった方々のために温度管理設備がない環境下での、できるだけ大きく育てるためのブリードスケジュールを考えてみました。
尚、オオクワガタの幼虫は気温が30度を超えたり、5度を下回ったりすると死んでしまう恐れがあるため、最低限夏場はエアコンなどで管理できる場合を想定しています。
冬場は屋内であれば大抵のことがない限り5度を下回ることはないと想定していますが、夜中など下回ってしまう恐れがある場合は夏同様エアコンで管理するか、発泡スチロールやダンボール、毛布などを使用してください。




冷房設備有りの屋内の仮想気温(月平均最低気温~月平均最高気温)
 4月(12~20℃)
 5月(17~23℃)
 6月(20~24℃)
 7月(23~26℃)
 8月(23~26℃)
 9月(23~26℃)
10月(18~24℃)
11月(10~18℃)
12月(8~15℃)
 1月(6~12℃)
 2月(6~12℃)
 3月(8~15℃)




一年を通しての屋内の気温は上記のような値になると思います。
必ずこの範囲の気温に収まるということではなく、あくまで最低と最高の平均です。
住んでいる場所によって多少の温度差は生じてくると思いますが、最高気温30度以下、最低気温5度以上、夏場と冬場の気温の差が10度以上、この3つの条件を満たしていれば、オオクワガタのブリードは可能です。東北より南の地域であれば、冷房さえあれば満たせる条件だと思います。



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常温飼育下でのブリードスケジュール



4月下旬~5月中旬 ペアリング

夜間の気温が10度以上、昼間の気温が22度を越える日が3日以上続くようであれば、
その時を見計らってペアリングを行いましょう。

5月中旬~下旬 メスを産卵セットに投入

6月中旬~下旬 産卵セットからメスを取り出す

7月上旬 割り出し&菌糸ビン投入(1個目)

初齢~2齢幼虫は800ccのボトルで管理します。

9月上旬~中旬 菌糸の交換(2個目)

気温が下がるまでにどれだけ幼虫を大きくできるかが勝負です。メスの幼虫は800ccへ、オスなら1100ccか1400ccのボトルに投入しましょう。

11月中旬~下旬 冬に備えて保温の準備

中の幼虫が凍死してしまわないように、菌糸ビンを新聞紙や毛布で包んだり、ダンボールや発泡スチロールの中に入れて保温しましょう。5℃以下にならなければ大丈夫ですが、可能であれば13℃以上が好ましいです。かなり活性は落ちますが13℃以上であれば幼虫は絶食状態にならずに、冬の間でも摂食を行います。

12月~3月 菌糸ビンの交換(3個目)

菌糸ビンの状態を確認して3分の2以上が幼虫に食べられて黒くなっていたり、もしくは菌糸が劣化していた場合は、菌糸ビンの交換を行いましょう。このブリードスケジュールでは1匹のオオクワに対して3本の菌糸ビンで羽化まで管理する計画となっているので、これが最後の菌糸の交換となります。メスの場合、暖かくなるとすぐに蛹化をはじめるますが、身体の大きなオスはまだ蛹になるまで時間がかかる場合が多いので、もう1回菌糸を交換することもあります。

4月 保温道具の撤去

5月 メスの蛹化~羽化

6月~10月 オスの蛹化~羽化

成虫になるのが遅いオスは、夏本番に羽化することが多いです。
ほとんどは10月までに成虫となりますが、幼虫のままで前蛹にすらならなかった個体は2年1化として来年へ持ち越しとなります。





今回は温度管理を行わない常温飼育での大型オオクワガタの飼育予定表を書いてみましたが、いかがだったでしょうか?
サイズにこだわらないなら、5月に産卵セットを組まなくとも、8月や9月でも幼虫を採取することはできます。むしろ気温が安定しているので、その方がうまくいきやすいです。
しかし、常温で大型を狙うのであれば、暖かい夏場を最も身体が大きくなりやすい2令~3令前期の状態で過ごさせる必要があります。
ですので、そこから逆算して成虫がペアリングを行う気温も加味しこのようなスケジュールとなりました。


たとえ温室が用意できない場合でも、このように幼虫にしっかり冬を感じさせることで、蛹化スイッチを入れることができます。
冷房の効いた室内の気温が23℃であっても冬での管理温度が13℃以下であればその差は10℃以上開いていることになるので、蛹化を促すには十分な温度差と言えます。


相手は生き物ですし、気温も年によって変化するので、この予定通りにブリードが進むことはないかもしれません。
いや、むしろ予定通りいくことの方が少ないです。
しかし、このように予めきっちりとしたブリードスケジュールを組んでおくことで、不測の事態が起こった場合でも、できるだけこのスケジュールに近づけるよう意識することで、適切に対応することができると思います。